元八塾秦野市|中学受験算数専門

旅人算の教え方|家庭で使える3つのコツ

旅人算は、苦手な子がとても多い単元です。でも、才能の問題ではありません。頭の中でやっていることを紙に出し、考える順番を決めれば、多くの子が解けるようになります。このページでは、ご家庭で使える3つのコツと、池のまわりを回る問題の考え方を紹介します。

なぜ旅人算はつまずきやすいのか

旅人算では、2人の動きを同時に追いかけます。

誰が、どこから、どちら向きに、いつ出発したのか。これを頭の中だけで整理しようとすると、すぐにいっぱいになります。その状態で「速さをたすのか、ひくのか」を決めるのは、大人でも大変です。

だから大切なのは、図に描いて頭の外に出すことです。そして、迷ったときの判断の手順を決めておくことです。

3つのコツ

  • コツ1:言葉ではなく「矢印」で見分ける

    「出会う」「追いつく」という言葉で和か差かを決めると、問題の言い回しが変わったときに迷います。見るのは、2人の矢印の向きです。同じ向きなら速さの「差」、逆向きなら速さの「和」です。背中合わせで離れていく形も、逆向きなので「和」です。1分ごとに、2人の間が速さの和だけ広がるからです。

    たとえば、姉が分速50mで家を出て、4分後に妹が分速75mで追いかけるとします。妹が出発するとき、姉は200m先にいます。2人は同じ向きなので差を使います。1分で25mずつ近づくので、200÷25=8で、8分後に追いつきます。

    「鬼ごっこで、足の速さが少ししか違わないと、なかなか捕まらないよね」と話すと、差を使う理由が実感しやすくなります。

  • コツ2:時間は2人で、場所は1人で考える

    和や差を使うのは、「時間」を出すところまでです。「どこで」出会うかは、1人分の速さ×時間で求めます。

    たとえば、1周1500mの池のまわりを、Aさんが分速60m、Bさんが分速90mで、同じ場所から反対向きに同時に出発するとします。逆向きなので和を使い、1分で150mずつ近づきます。1回目に出会うのは1500÷150=10で10分後、2回目は20分後です。

    2回目の場所は、遅いAさんで求めます。20分で60×20=1200m進むので、Aさんの向きに1200mの地点です。反対回りに数えると、スタートから300mの地点になります。速いBさんでも確かめます。90×20=1800mで、1周1500mと300mです。同じ場所になりました。遅い方で計算すると数が小さくて楽、速い方は確かめに使う、と決めておくとミスが減ります。

  • コツ3:池の追い越しは、遅い方を止めて考える

    同じ池を、2人が同じ向きに回る場合です。2人とも動いている図を描くと、どこで追い越すのかがわかりにくくなります。

    そこで、遅いAさんを「止まっている」と考えます。すると速いBさんは、1分に30m(90-60)の速さで、1周分の1500mを詰めればよいことになります。1500÷30=50で、BさんがはじめてAさんを追い越すのは50分後です。片方を止めるだけで、問題がぐっとかんたんになります。

ご家庭での進め方

家で一緒に取り組むときは、次の順番で進めてみてください。

  • 問題を声に出して読む。誰が、どこから、どちら向きに、いつ出発したかを確かめる。
  • 2人の矢印を、大きめに図に描く。
  • 矢印の横に「和」か「差」かを一文字書く。
  • 和や差で、まず「時間」を出す。
  • 場所は遅い方の速さ×時間で出し、速い方で同じ場所になるか確かめる。

声かけは、答えが合っているかより先に、「矢印はどっち向きかな」「それなら和と差のどっちかな」と聞いてみてください。説明しすぎず、判断はお子さんに任せることが、考える力を育てる近道です。

一度つまずいても、焦らなくて大丈夫です。矢印を描くところから、一緒に始めてみてください。志望校の入試に向けて、旅人算を含む速さの単元をどう仕上げていくかは、算数の志望校対策(一般入試)でも紹介しています。

もとの記事

この記事は、noteに書いた記事をもとにまとめ直したものです。

note:旅人算の教え方|家庭で使える3つのコツと池の問題の考え方

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